ナツメグのサクっと作曲 ”コツを探れ”

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DAW時代にあえてMTRを使うメリットとは?

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 昨今曲作りといえばPCを使ってDAWで製作するのが当たり前の時代ですが
そこをあえてMTR(マルチトラックレコーダー)を使ってデモを作ることの良さについて書こうと思います。
 

そもそもMTRって?

MTRはマルチトラックレコーダーのことで、簡単にいうと多重録音できる録音機器です。DAWと違うのはPCのソフトではなくて独立したハードであること。
インプット/アウトプットがあってマイクや楽器を直接繋いで複数あるそれぞれのトラックに録音できます。
昔僕が中学生の頃使っていたのはカセットMTRと言ってメタルテープをメディアとした多重録音機器でした。4トラックしかなかったのでリズムとギターと歌を入れたらいっぱい。ピンポンダビングという技もありましたがどんどん音を重ねるうちに劣化してモコモコっとしたミックスが印象的でした。
今はそんなことなくて、ハードディスクやフラッシュメモリをメディアにしたものが主流です。
 

MTRのメリットは主に2つ

・起動が早い スイッチ入れてすぐ録音
・動作が安定 固まることやもたつくことがほとんどなくストレスが少ない。
 
ゆえにアイデアが浮かんだらすぐにそれなりの音で記憶できる。
iPhonでもアイデアは記憶できるけど多重録音はまだ難ありで、それに対しMTRはコーラスパターンや楽器のリフなど数トラックの音が浮かんだ時にそのまとまったアイデアをスピーディーに形にできます。
それこそがDAW時代においてのMTRの最大のメリットではないでしょうか。
 
今は安価で性能の良いMTRがたくさん出ています。
ちなみに僕が使っているのはZOOMのR8という8トラックまで多重録音できる機種です。マイクも内蔵されているのでデモだったら別途マイクを繋げなくても十分だと思っているし、PCへのデータ移送もUSBケーブルで簡単にできます。
 
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とにかく曲の空気感を詰め込む

 
 僕の場合、やはり完パケProtoolsで行いますが、初期衝動の発想記録やざっくりとした構成でのデモは断然MTRの方がやりやすいです。特にコーラスのアイデアですかね。
サビのコーラス3声のリフから曲を作り始める時も結構ありますから。
そして乗り始めると細かいことを気にせずにどんどん音を重ねていきます。ガンガン!パンチインも利用して。
このスピード感がいいのです。
波形編集まではできないし、基本的にコピペもできないので2コーラス目も全て弾いたり歌ったりしなければなりません。その代わり、2コーラス目のAメロは少し弾き方を変えてみよう、とかコードをちょっとだけ変えてみよう、という発想が出やすいのでデモ段階から曲の強度が高まる気がします。
 
楽器が弾けない人にはこのような使い方はちょっと難しいかもしれないですが
あくまでもプリプロプリプロなのでうまく弾く必要はないわけです。脳内に浮かんだ曲の空気感を一気にMTRに叩き込むつもりで取り組めばいいのです。
僕もテンポがよれていたり、仮歌やコーラスのピッチがずれていたりするのは全く気にしないでどんどん先に進んで録音してしまいます。とにかく雰囲気重視で。
細かいことは後でProtoolsで行えばいいわけで、瞬間に浮かんだ手放したくないアイデアを3、4パート込み込みで記憶させるのにはこれ以上ないくらい便利なわけです。
コーラスとかギターのリフが一気に浮かぶことが僕の場合結構あるので悪れないうちにガツンと録音できるのは何より嬉しい!
 
そんなわけでDAW時代にあえてのMTR活用、オススメですよ!