ナツメグのサクっと作曲 ”コツを探れ”

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プロにとって必要な能力とは?

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プロにとって必要な能力とは?
それはズバリ、"発注者の期待に応える能力"だと僕は考えます。
ここではフリーの作曲家の立場で書きますね。
 

"発注者の期待に応える能力"って一体何なんだろう?

 
それは作曲家の場合、クオリティの高い曲を作れる能力と、発注者のニーズをできるだけ的確につかめる能力だと考えます。これは歌ものコンペ、劇伴、ゲーム音楽、CM音楽全てに共通していることだと思います。
 

クオリティの高い曲を作れる能力

音楽理論だったり経験だったり、機材の知識だったり、音楽センスが関係してきます。主に技能系のものですね。
 

発注者のニーズをできるだけ的確につかめる能力

こちらはコミュニケーション

 

能力だったり、音楽に限らない幅広い知識だったり、やはり経験だったりします。
 
ところで、
以外と簡単に"発注者の期待に応える能力"はなんなのかを知る方法があります。
 

それは自分が発注者側になることです

 
作曲者だったら知り合いにギターやベース、弦楽器などの演奏を依頼してみるのもいいでしょう。
また自分の曲をあえて他の人にアレンジしてもらうのもいいかもしれません。
大切なのはギャラを払い仕事として受けてもらうことです。
そこで発注者の期待に応えなければいけないという責任が仕事の受け手に発生します。
 
そしてその結果、発注者であるあなたは満足感を味わうか不満を募らせるか、何か物足りなさを感じるか、いずれにせよ、仕事の成果物が上がった時に何かを感じるはずです。
 
そこで、”なぜそう感じたか?”をじっくり考えることで"発注者の期待に応える能力"とは何なんだろう?ということの答えに一歩近づけるのです。なぜあの人はこうしてくれなかったんだろう、とか。もう少し丁寧にやってほしかったなぁとかの不満。
発注者としては、うまく意図が伝わっていなかったのか、とか言葉が足らなかったのか、とか、単に案件について軽く思われているだけなのか、とかいろいろ考えます。
逆に良い例として、ここまでしてくれるなんて感動モノ!あの人に頼んで良かった。というプラスの気持ちにも気づけます。
 
もちろん、仕事を受ける側としては”感動モノ”を目指せばいいわけですがそんな簡単にはいきません。
そこに到達するために、理論を学んだりいっぱい曲を聴いたり楽器を練習したり最新の情報を怠らずに仕入れたりするわけですね。
そしていざ自分が仕事を受けた時には、自分が発注者側に立った時の気持ちを思い出して一生懸命相手に喜んでもらえるように知恵をしぼるわけです。
ただすでに述べたように”感動もの”を目指すのには技能系の能力だけではダメです。
 
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発注者って音楽に詳しい人とは限りません

いわゆる専門用語が通じなかったり音楽の話がうまくできなかったりします。
そんな場面では、こちら側(作曲者)がいろいろ相手の本音を引き出すような問いけけをしなければいけないかもしれません。
「楽しい感じ」「悲しい感じ」から始まり、90年代のあのヒット曲のサビの感じ、、とか、できれば相手と共通項があるところから探りを入れるていかないといつまでたっても発注内容がぼんやりしたままの時だってあります。
結局やり直しで苦労するのは作曲家なので作業に入る前にできるだけ不安要素を取り除いておくのも大事な仕事です。
このやりとりって、けっこう骨が折れる作業ですがとっても大事な行程なので、ここでのコミュニケーション能力の発揮具合によって、今後仕事を続けて受注できるかに左右すると思うんです。
 
 
おわりに
結局言いたかったのは技能系を磨くだけでは足らなくて、相手の意図するところをできるだけ正確に掴む能力・センスがプロには必要なんだなぁということでした。
僕は以前サラリーマンで営業職をやっていたのですがどうも性格に合わずやめました。
相変わらず営業は苦手なのですが、4年くらい営業で会社員をやっていたおかげでコミュニケーション能力自体は少しだけ自信があります。
なんでも無駄にならないってこのことなのかなぁ、と思う次第です。