ナツメグのサクっと作曲 ”コツを探れ”

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楽曲コンペは悪か!?

楽曲コンペとは
 
 作曲家になりたい人がメジャーで曲を採用されるためにまず通る関門が普通に考えると楽曲コンペです。まずはどこか作家事務所なりレコード会社系出版社にデモを送り、気に入って貰えるとする。そして初めてコンペ情報がもらえることになる。歌手の新曲をいろんな事務所を通じて公募に近い形で募集するのです。有名アーティストになると何百も曲が集まることもありほとんどコンテスト状態です。
 
さて、、、初めてのコンペ。ワクワク度マックスです。
 
 しかし最初の一年間は何曲書いたかわからないが1曲しか決まりませんでした。決まった時の喜びはそれはもう尋常じゃなかったけど、その後また何曲も何曲も書いても決まらず次に決まったのもやはり1年後くらい。しかも印税はたいした額ではない。
 もちろん他のBGMの仕事をしつつだったので何とか食えてはいたが、職業音楽家としてコンペは仕事として成立しないなと判断。でもやめるのではなくコンペでも比較的競争率の低いインストものに提出を絞り、あとはゲーム音楽やアレンジの制作仕事中心にシフトして行きました。
 
2面性
 
 コンペには良い面と悪い面、2面性があると思います。新人でもいきなり大物アーティストの作曲者になれるチャンスがあるのがの良い所。自分の名を売るチャンスでもある。もちろん売れてるアーティストならそれなりに大きい印税が入ってきます。
  悪い面は採用されなければ一銭もギャラが入ってこないところ。なかなか決まらないと精神的にも落ち込むし経済的にも辛い。最近ではこんなのまでコンペで集めるのか?と企画自体レベルの低いものまであってなんだかなぁという感じがします(愚痴)。
 
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僕なりの結論
 
 まず最低2年はコンペにだし続けてみる。決まる率が上がってくるのであればそのまま続け、なかなか決まらない、または決まってもこれでは食っていけないし続けていけないと感じるのであればコンペと距離を置き制作仕事の営業なり自分で企画するなりすればいいと思う。
 しかし自分の名刺がわりになるような仕事はやはりコンペで勝ち取るケースが多いため、勝てそうなジャンルに絞ってうまくコンペとつき合って行くのがベストかな。僕もコンペで決まったTV番組の仕事があったからかなり収入的に安定したのも事実なので。コンペに振り回されるのではなく、こちらからコンペをうまーく利用するぐらいの気持ちで取り組むと精神衛生上もいいし長続きしそうな気がします。ブログのタイトルは少々過激につけましたがが、”悪”とか”善”ではなくその作曲家の生きていくスタイル、生き方に合っているか違っているのかということだと思います。
 
 あと技術的なことはまたの機会に書くとして、歌ものコンペで勝つには楽曲自体のクオリティは言わずもがなですが、良い仮歌を探すのが本当に大事です。
仮歌で結果が変わることが多くあるしやっぱり仮歌を入れた時に曲が良くなると嬉しいもんです。
 
 コンペ中心に頑張っていく人もそうでない人も頑張って楽しく作曲家生活をエンジョイしましょう♪