ナツメグのサクっと作曲 ”コツを探れ”

音楽制作のTipsを中心に映画、旅の話題なども。

EQの交通整理的な積極的活用!

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今日はミックスのTipsを少しだけ。
 最近のプラグインのシンセは、単体ではすごく良い音に聴こえて説得力がありますが、アレンジの中で使うと音が太すぎて邪魔な時が結構あります。特に中低域。
そんな時はEQで丁寧に削ってあげることですっきりとしたクオリティの高いミックスになります。
 
 

EQで丁寧に音域整理を!

例えば、極端な例でいうとパッド系シンセを3声以上で鳴らしたりすると、音色によってはかなり分厚くなって他の楽器が入る隙間がなくなるようなこともあります。
シンセのOmnisphereの中で僕がよく使う「Airy Analog Pad」というパッチがあるのですが、これを真ん中のド(C3)からドミソシと和音を鳴らしたとします。
以下はその周波数帯域。
 

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90Hzから250Hzまでがかなりこんもりしています。
ギターでCのコード鳴らしたりするとやはりこのあたりが盛り上がっているんですね。
以下エレキギターでコードのCを鳴らした帯域。結構分布具合が似てますね。

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この場合、パッドの音を間引くか、EQで思いっきりそのあたりの帯域を削るかしてギターと折り合いをつけます。まぁどちらを聴かせたいかによりますが。ギターも100Hz以下は大胆に削っちゃいますね。特にリズムが入ってくる場合は。
 
 そのほかにもPLUCK系のシンセのアルペジオも重ねたりすると結構低域があったりして団子になってすぐにマスタートラックのメーターが赤になったりします。やっぱりその音を使いたい場合は、ほかの楽器との兼ね合いをみてEQで交通整理してあげる必要があるんですね。あと、ループやサンプルを使う場合も帯域に気を配って、他の楽器と住み分けさせてそれぞれ美味しいフレーズ、音色になるよう気を配ってあげるととってもクオリティが上がると思います。
 
 
よくダンボールとかにものを詰め込む時、うまく考えて入れないと全然ものが収まらない時ってあるじゃないですか?
あんなイメージです。音も整理してあげて、余分な角やぶつかっちゃうところはEQで削ってあげて、上手に納めてあげてください。
 
もしCDなど作る場合は、この辺しっかりやることでマスタリングエンジニアさんもグッと作業しやすくなります。