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【作曲テクニック】メロディのバランス力を磨け!

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 今日はメロディのバランスについて考えたいと思います。

早速ですが今日のポイントは、縦と横のそれぞれのバランスです。
 
縦は、音の高低差。
横は、音の長さや細かさ、です。
 

縦のバランスとは

 
音の高低差は歌もので考えた場合、その範囲は1オクターブとメジャー3度くらいが目安ですね。
生楽器をメロディにしたい場合は各楽器の音域を確認する必要があります。
シンセにしてもその音色の一番美味しい帯域があるはずなので意識します。
歌の場合、もちろん歌い手によってはもっと幅広く使えますが、あくまで誰が歌うかわからない場合を想定して標準を取ります。
 
標準的なポップスを例にとって考えると、
Aメロ、Bメロ、Cメロ(サビ)で平均的に高い音になるのはCメロでしょう。もちろん例外もあるしアイデア次第では
A,Bより低い位置にいてもサビを盛り上げることは不可能ではないと思います。
しかし初心者の人が意図もなく曲作りを進めた場合、Cメロで何かしぼんでしまうという壁にぶち当たることはよくあるので、
この辺のバランス感覚は必要です。
 

チェック項目と解決策

・サビで盛り上がるような音域になっているかチェック。
なっていなければAメロ、Bメロの音域を見直します。基本あくまでサビの引き立て役ですからね。Bメロで高い音域を使いすぎて、サビでトーンダウンなんてパターンよくあります。
・使用音域をサビであまり変えたくない場合は、転調して雰囲気を変えて印象付けるという方法も常套句。(あまり上に音域を上げなくても済むキーへの転調を考える)
特に音域が狭いアイドル向け楽曲などでは有効ですよね。
 

横のバランスとは

 
DTMではデュレーション音価)と呼ばれる音の長さや、譜割り(リズム)のことです。
何か、のっぺりとした曲になってしまって緊張感がない、山場が感じられないな、というときは横のバランスを見直すと解決する場合があります。
 

チェック項目と解決策

・頭から終わりまで、メロディが全部同じリズムパターンになっていないか確認する。
・Aメロで長めの音符が続いたらBメロでは刻んでみる(細かい譜割りを入れてみる)。
シンコペーションを入れて推進力をつける。
アウフタクトで入るパートを作りノリを出す。
などなど。
  ワンアイデアとしてAメロとサビの譜わりを同じにすると以外にバランスよく曲が聴けたりしますよ。(メロディの音域は変える)その場合、Bメロの変化が勝負所になりますね。
 
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一つだけ例を見てみます。
星野源の「アイデア」という比較的最近の曲です。
 
Aメロ (8小節を2回しパターン)
縦:下のAの音から入って音域は下のF-Aが中心。 
横;隙間を感じさせる休符多めから入り8分音符中心。音価短め。
Bメロ 
縦:下のFから上がCまでを中心に音域が広がり出す。
横:Aとはリズムを変え頭の音を一拍半伸ばしている。休符少なめ、というかほとんどない。8分音符中心。
Cメロ 
縦:上のFから入りAからFの高めの音域が中心で最高音は1オクターブ上のA。
横:ほとんど4分音符の伸ばし。
 
 おわりに

 

いかがだったでしょうか?特に曲を量産する場合、常に盾と横のバランスを意識していれば、壁にぶち当たった時の解決策も見つかりやすいし、クオリティを落とさずにすむはずです。とにかくいっぱい曲を聴いて縦と横のバランスの感覚を身につけるのは重要だと思います。
 
  そして、、ここまで書いておいてなんなのですが、サビの盛り上げ方、印象の付け方は実に様々で、Aメロとサビが縦も横もほとんど同じメロディでコーラスで厚くしてあるだけなんていう場合もあります。今日ここに書いたアイデアは、主に歌モノを作る場合のベーシックな思考方法です。そこから発展させて色々曲を聴きまくって、広げていくのが良いのではと思います。