ナツメグのサクっと作曲 ”コツを探れ”

音楽制作のTipsを中心に映画、旅の話題なども。

旅と創作活動の関係 作曲の血肉となるもの(バリ・ウブド編)

 今日は作曲テクニックの話はひとまず置いておいて旅の話をします。
 
数年前にガムランインドネシア民族音楽。銅鑼や鍵盤打楽器の合奏)が聴きたくてバリに旅行に行きました。結局気に入って2年連続で行くことになりました。
 
旅先を歩くときは音楽はききません。
 
 その場所の音の風景があるので勿体無いし、
外国だったらその土地の言葉の会話が雑踏と混ざってとてもいい感じだし、サンプリング録音したいくらい。
 
 バリのお気に入りの場所は山奥のウブドというところです。
芸術の村なんて呼ばれたりして音楽や絵画が盛んな場所です。デンパサール空港から車で山奥に40分くらいのところにあります。
 

何もしない贅沢

 
 昼間は軽い散歩をした後はホテルで本を読んだり、音楽を聴きます。
バリだと、そんなに高くなくてプール付きだったり庭付きの部屋に泊まれるので、出歩かなくても十分楽しめます。泊まった場所はウブドの山深く、ホテル内をケーブルカーが通っているような場所で部屋はプールつきで川に面しており、いろんな動物の鳴き声が聞こえるようなところでした。今でも目を瞑るとそこの気温や風、匂い、川のせせらぎから鳥の鳴き声まですぐに思い出せます。
 

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ガムラン聴き歩き

 
 ウブドでは、夜な夜なお寺でガムランや、舞踊が行われていて1000円もしないで見られるんです。
 僕が1週間くらい滞在した時は、毎晩何かしら聴きに行ってました。
ガムランのほか、ジュゴク(竹のガムラン)、レゴンダンス(女性舞踊)、ワヤンクリ(影絵)、ケチャダンス、などなどがいろんなお寺で上演されています。
 
 ガムランってミニマルな音楽で、ずっと同じ調子でフレーズを繰り返すような曲なので眠くなる時もあるのですが、繰り返しがトランス状態に入ってたまらなく気持ち良い時もあるんです。
 これを聴きに行くだけでもバリ旅行の価値はあります。
 
 
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 夜ガムランを聴いた後は、街のバックパッカーがいくような食堂(ワルン)で夕食を食べてました(500円もあれば飲めて食べられる!)。ヨーロッパ人からアジア人までいろんな人たちが肩を寄せ合って食べるような食堂でなかなかのカオスでした。そこが気に入って毎晩通いました。
 
 
 旅のいいところって、帰って来たら終わりじゃなくて死ぬまで脳内映像として残ったり、その時のサウンドスケープだったり会話だったり匂いまでちゃんと覚えていることだと思うんです。
 
 これって創作活動には非常に優位ですよね。五感を研ぎ澄ませられるような場所に行けばその時だけでなく、いつまでもその感覚は覚えていられるような気がするんです。
 作曲家にとっても間違いなく血肉の要素の一つなんじゃないかな。
 
 たまに、作曲に向かう時、楽器に触る前に勝負がついている時があるんです(もちろん勝ち)。そういう時って無意識に僕の中の旅記憶の感覚が影響している気がします。