ナツメグのサクっと作曲 ”コツを探れ”

音楽制作のTipsを中心に映画、旅の話題なども。

ジャンルを捨てる潔さが必要な時が来る

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 長く作曲の仕事で食べていくのにある程度ジャンルを絞る必要があるという話。
2、3年コンペにチャレンジして何かひっかかりCDがリリースされて喜びを味わい、そのあとはまぁうまくいかなければ違う仕事でもしながら趣味程度に音楽が作れればいいかな、という人もたくさんいます。その選択は全くもって悪くなく現実的にも思えるのですが(むしろマトモ)、僕の場合、何が何でも音楽で食べていきたいというタイプなので、長いスパンでの職業としての音楽を考えてみました。
 

全てのジャンルに精通するというのは一般的才能の人には酷だと思うんです

 作曲を始めて間もない頃は、ガムシャラに節操もなくどんなジャンルでもチャレンジしても良いと思うし僕もそうしていました。
 
 でもある程度、作曲レベルも上がり、聴き分ける耳を持つようになったら気付くんです。
ジャンルを絞るか、捨てるジャンルを持つことが大切になってくる事に。
 
 EDMならEDM、クラシックならクラシック、ソウルならソウル。
その道で20年以上時間をかけて極めてきた人には圧倒的に、知識とインプットした物量で敵わないからです。
 
 職業作曲家を目指さないで、ある分野に特化してかなり深く掘り下げて音楽を制作している人はたくさんいます。その人は違う職業をしながら生計を立てて音楽制作もしているかもしれないし資産家かもしれない。
とにかく特定の分野に時間と情熱を尋常じゃないくらい費やしている方というのはいるわけです。
 
 ある程度、音楽経験を積むと、そのジャンルがそんなに好きではない(研究しているわけではない)のに、インスタントにそのジャンルを作ったものと、その道専門に情熱を注ぎ込んでいる人が作ったものの違いが嫌という程わかるものです。(わからなければちょっとやばい)
 そしてインスタントに何と無く雰囲気を寄せて作った自分の曲に耐えられない。
耳が良くなったとはそういうことだと思うんです。
 
 
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圧倒的専門性をどこかに持つこと

 確かに映画音楽などを作っているといろんなジャンルの要素が必要になってくるけど、その場合は何が何でも全て本格派でなければ!というケースは少ないと思うんです。土台の音楽ベースがしっかりしていることと、ある分野で圧倒的専門性を持つことでカバーできると思います。絵と合わせてみて違和感がなければ。この場合も圧倒的専門性を持つか持たないかでクオリティは変わります。
 まず誰にも負けないくらいの分野があり、そこから対応できる範囲を広げていくイメージかな。これはリリースされている世の中の様々な音源を相手にしての高度なレベルでの話です。そのジャンルの演奏・アレンジ・音色・ミックス・音楽的背景全てにおいて。
それを全ての分野に広げるのはあまり現実的な話ではないので今回のブログタイトルになったわけです。
 
おわりに
 限られた時間の中で、何に時間を多く割くかは重要課題です。音源やソフトが安価で高度に発達している昨今、なんでもそこそこ無難にこなせるということに意味はほとんどありません。
やっぱり突き抜けた専門性なんだよなぁ、と思う次第です。