ナツメグのサクっと作曲 ”コツを探れ”

音楽制作のTipsを中心に映画、旅の話題なども。

胸の張れるボーカルトラックの作り方。プラグインとトリートメント。

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 こんにちは、ナツメグです。突然ですが、結構ボーカルトラックって扱い難しかったり、納得のいく感じにならなかったりしませんか?アマチュアの方のデモを聴かせてもらった時に、もうちょっとボーカルトラックの処理頑張ってもいいのになぁ、なんて思うことがあります。
 
僕も結構悩んできましたが、今落ち着いているやり方を説明しますね。
 
まずは録音から。
 

1 歌の入力通り道

マイク               AKG C414-XLⅡ  
マイクプリアンプ(入力の増幅)UNIVERSALAUDIO 2-610
コンプレッサー        AVALON DESIGHN AD2044
 
上から順につながっています。
入力ゲインですがここは大切で、音を大きく録音したくてサビで歪んだりしないよう気をつけます。そんなに突っ込まなくて大丈夫なので歪むぐらいなら小さい方がまだ良いです。(当然小さすぎるとS/N比、つまりノイズの割合が大きくなりがちなのでここが悩みどころですね。)

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男性ボーカルで、結構賑やかな曲の波形。右側がサビの声を張っている部分。これでも入力でかいくらいかな。
 
コンプは、ちょっと強めに歌った時に針が少し触れる程度の浅めのスレッショルドです。
 
 
 

2 ノイズの除去も丁寧に

 歌い出す前などの無音部分にノイズがのっていたりしますのでカット。(ただ直前のブレスまでカットしないようにします)
リップノイズのカット。 これが結構ややこしいのですが波形を拡大して細かくカットしてフェーダーでカット部分をうまく繋ぎます。
 

3 ボーカルトラックに挿すプラグイン

上から順に 
VocalRider ---- WAVES  (自動的にボーカルの音量を調節してくれる)
Q10 ----WAVES (EQ)   ローカットなど
6034 ULTIMATE MULTIBAND   ----MACDSP (コンプレッサー)
DeEsser  ----WAVES (ボーカルの歯擦音を目立たなくする
 
時によってプラス
CMX  ----STILLWELL AUDIO (ボーカルダブルの効果)
 
ダブルの効果を出したい時はCMX というプラグインを使うと良い感じにシルキーな雰囲気になります。これは結構重宝しています。
以前は細かくフェーダーを描いてボリュームコントロールしていたのですが、最近は効率的にVocalRiderというプラグインに頼っています。

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 場合によって入れ替わりするプラグインはありますがこれが結構レギュラーな並びです。CMXは特殊なので外すことも多いですが、同じ人のボーカルを録ることが多いので同じ設定にしておきます。
僕は最近こんな感じやっております。皆さんもベターなボーカルトラックをぜひ!
 
*noteというサイトで記事を配信しています。内容濃いめ、ボリューム多めの記事になっていますのでこちらもどうぞ宜しくお願いします。
最近の記事
 
 
 
 
 

noteにて記事配信しました!「完パケてみよう! 自分で商品レベルの音源をまず作る」

noteで作曲記事配信しました!

まず世界に向けて商品レベルで自分の曲を作り発信してみようといった内容です。

自作曲を作って配信していく流れみたいなもの、

また曲を作って出すだけじゃダメでその後も大事!ということも書いてます。

noteでたまに有料記事を配信するのですが、普段より、記事深め、文字数大盛りでお送りしております。きっと気に入っていただけると思います。

 

note.mu

【ミックス】無人島に持って行きたいプラグイン7つ道具

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 ちょっと大げさなタイトル(笑)をつけてしまいましたが、
要するに、最低これだけあれば仕事できます!的なプラグインをあげてみました。
 
そして、今回はInstrumentは省いて、ミックス、仕上げに使うものを選んでみました。
ではいってみましょう!
 

【リファレンス比較】 MAGIC AB (Sample Magic)

 ミックスのリファレンス音源をノンエフェクト状態で比較できる。
音圧の目安、ワイド感、上と下のバランスを真似したい音源と聴き比べられるツール。
クライアントが送ってくれたリファレンス音源と比較したり、近づけさせたいミックスの音源を設定して
研究してみたりと、とっても便利。9曲までリファレンス音源を設定できてワンクリックで切り替えられる仕様。
 
 

【EQ】 Q10     (WAVES)

 ずっと使っているWAVESQ10。特にこれが特別良いという思い入れはないのですが、長年使い慣れているので。
でもEQは無いと困りますのでランクイン。生音はほぼ全てのトラックに挿しておきます。
 
 

【リバーブ】 B2 (2C Audio)   

 音の粒だちが良いしハイクオリティな残響は重宝してます。なかなか重いのが玉に瑕ですが、今はこのリバーブ以外特別な用途以外は使っていないかも。Dual という2種類のリバーブを掛け合わせた設定はアメージングです(とっても重いけど)
 
 <スポンサー>

 

【EQ】  bx1  (Brainworx)         

 主にEQというよりはワイド感の調整のM/S処理でマスターに挿しています。

キレイに左右に広げてくれて好きです。 こういうプラグインは広げすぎると芯がなくなるんですが、他の同様なプラグインと比べて比較的、芯も保ちつつ広がる印象です。
 

【マイキシマイザー】 L2      (WAVES)                

 ピュアで比較的色付けなく音圧調整できる。最近はマキシマイザーでキャラが変わるのが嫌なのでL2は重宝してます。
ド派手にしたいときはL3とかOzoneシリーズ(iZotope)を使うこともあります。
 
 

ダイナミックプロセッサー】トニーマセラッティ シグネチャー (WAVES ) 

 とにかく音が前に出てこないとか、いまいち抜けないなと思った時に役に立つプロセッサー
僕はギターにかけます。ナチュラルな音にしたいときはかけませんが、分厚いオケの中で存在感を出したいときは
かなり重宝します。アレンジ仕事のパラデータで納品の際も、かけて処理してからデータを渡すほどです。(このニュアンスじゃ無いとヤダーっていう時だけ)。結構キャラが強いのでさじ加減が重要になります。
 

【アナライザー】PAZ Analyzer (WAVES)

視覚的にRMSメーターで音圧を確認したり、ワイド感を確認したりします。

前述したMAGIC ABと合わせて確認してバランスの良いマスターに仕上げるようにします。

 
 
おわりに
 

 

時代はどんどん進んでいくし、自分の好みも変わってゆくので今回の6つも流動的ですが、今現在はこんな感じです。あとDelayを入れるの忘れたなぁと思ったのですが、特に僕の場合Delayにこだわりがなかったので外しました(WAVESを使うことが多いかな)
最新のプラグイン>過去のプラグイン という図式は僕の中では必ずしも当てはまらないですね。
 
 
 
 

「ニュースBGMのようなスタイリッシュな淡々BGMの作り方」という記事をnote配信

 

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noteというコンテンツサイトで作曲志望者向けに、淡々としたシーンに合うBGMの作り方を記事にしました。僕の音楽人生の中でも結構ニーズが多い種類の音楽で知っておくと何かと役にたつと思います。ある一つの切り口にすぎませんが、僕なりのアプローチ方法をさらけ出してます。サンプル音源も作りましたので参考にしていただけたら嬉しいです。

どうぞ、有料配信ですがご覧ください!

 

note.mu

作曲編曲に確実に気づきをもたらした教則本3タイトルとは?

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 今まで色々な作曲や編曲にまつわる本を買って読んできたのですが、その中でも本当に自分の血肉になったなぁと思える本って少ないんですよね。そんな中で本音で、ああこれは自分の一部になった、役にたったと思える本を3つだけ紹介します。以前もこのお題でブログを書いたのですが今回もう少し掘り下げて。

 

1 SOUNDS AND SCORES (HENRY MANCINI)

TVドラマや映画の音楽で多くの名曲を残した巨匠、ヘンリーマンシーニが書いた作曲アレンジの教則本。アレンジ教則本ではかなり有名ではないでしょうか。

スコアの書き方から各楽器のアレンジ方法リズムセクションの書き方、ショウや演技のための音楽の書き方などなど、商業音楽の作曲に必要な大切な要素が詰まっています。

スコアが見やすくわりとシンプルで、クラシックのオーケストラ譜面のようなとっつきにくさが無く、あまり譜面が得意でない人でも分析してみる気にさせます。

 

付属CDがついていてスコアを見ながら音源を何回も聴いて体に染み込ませることができます。僕は、実際に音源にできるだけ近くなるようにスコアを見ながらDAWに打ち込んで見ました。8小節くらいの例題スコアが多いので、ハードルが低くちょっとやってみようかという気にもなるわけです。これがとっても勉強になりました。

シンプルな譜面の絵面なのになんでこんなに充実した音が出せるんだろうと!

 今でもたまにスコアを見たりしますが、この本で結構BGMがまともに作れるようになった気がします。

 

2 ヒアリング・ザ・チェンジ「コード進行の解釈と発展の徹底研究」 

 この本はジャズプレイヤー向けのコード進行解説書の趣が強いですが、作曲を勉強する人にもとっても役立つ本だと思います。アイドルソング作曲家からミュージカル風な作曲家まで、とにかく音楽の素養を高めるためには大いに役立ちます。

”耳だけを頼りにコード進行を即座に認識できるようになるにはどうしたら良いか”を解決することに焦点を当てている、と前書きにも書いてあります。

たくさん曲を聴いてたくさん分析して自分の作曲の引き出しを増やすという、おそらく作曲を習う人が誰でもする行程を、素早く短い期間で人より何倍も効率よくできたらすごくないですか?

ただ、基本的なコードの知識がないと、ちんぷんかんぷんになりかねないので、ある程度コードの知識がある人にオススメします。

コード進行のバリエーショ、数々の転調のケーススタディを膨大な曲名を例にとりながら解説してくれます。

僕の場合、かなりこの本のおかげでコード進行、構成のバリエーションを増やせた気がします。もちろんジャズのアドリブ演奏を学ぶ人にもうってつけの本だと思います。

 

 

3 PRODUCTION MIXING MASTERING WITH WAVES

プロのミックス、プラグイン使用方法を、教本とDAWセッションで学習できるものです。本にセッションファイルがついていてそれだけでも色々勉強になるのですが、解説を見ながら設定をいじったり、一つ一つのトラックをソロで聴いて確認したりと、吸収できる要素はたくさんある本です。WAVESの使い方講座みたいなものも兼ねているので付属のWAVESを試用期間で使って学習するというコンセプトなのですが、なにせまぁまぁ本が出されてから時間が立ってるので付録のセッションファイルが開けないかもしれません。でも、オーディオのパラデータはあるし、マスタリングしたデータ、マスタリング前データなども入っているので聴き比べて色々研究するのは楽しいはずです。

それと、本に書かれている楽器ごとのトラック処理の仕方、空間系エフェクトの処理方法などなど、現在でもバッチリ通用する内容です(というかここまで丁寧にまとめられている本は現在でも他にないかも)。

僕はこの本でミックスの基本みたいなものと、ミックスアイデアの広げ方、トラックのトリートメントを学んだ気がします。

 

以上、僕が大変役になったなと思う教則本、参考本3冊でした。

 

*noteで作曲・DTMにまつわる記事の有料配信をたまにしています。

通常記事よりちょっと踏み込んだ内容になっています。

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”コードポジションの重要性” どこで押えるかでアレンジが変わる

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 作曲する時って鍵盤で作る人もいれば、ギターで作る人もいますよね。両方使う人もいます。ちなみに僕は両方派です。
 
ラフにワンコーラスやワンハーフ作るときは、まず弾きやすいポジションでコードを鳴らして作曲すると思いますが、これが詰めのアレンジになってくるとそのポジションがベストかどうか考える必要も出てきます。
 
なぜなら、特に厚いアレンジにしたい場合などでたくさんの楽器を使っていく中、どうしても音域的にぶつかる楽器や、邪魔し合う音が出てくるからです。
 

音域のぶつかりを避けてすっきりさせる

よくあるすっきりしないケースの組み合わせ
ピアノバッキング(エレピ) と ギターバッキング
ピアノバッキング(エレピ) と シンセのシーケンス(アルペジアエイターなど)
 
など、わりと1曲通してずっと鳴っているようなトラックどうしには特に注意が必要です。
一緒に鳴っていてはいけないということでは決してないです。定番の組み合わせでもありますが、かみ合わせを考える必要はあるということです。
音域で住み分けさせるのか、バッキングパターンで上手くお互いぶつかりを避けるようなフレーズにするのかなどなど。
 
そんなときは鍵盤では展開型を使って上にあげたり(あまり下に下ろすことはない)、ギターのポジションを変えたりすることは有効です。
もちろん最初のデモのピアノなりギターの音域を生かしたい場合は、他の楽器の音域を少しずらしたりさせます。
 

 

展開型や省略でかわす

たとえばCメジャーセブンスでいうと
ドミソシ を ミソシド や ソシドミ にして音域を変えたコードの形が展開型。
 
音域を変えたくない場合、省略でいうとド(ルート)やソ(5度)の音を抜いたりするのも時には有効です。
 
あと、ピアノを両手で弾いている場合、左手がベースとかぶったりギターのバッキングとかぶったりすることが多いので、
思い切って左手フレーズは無くしてみたり、EQで低音をカットしたりする必要がある場合もあります。
 
アレンジしていて中低域や中域が重たく感じたり、すっきりしないなぁと感じたらメイン楽器のポジションを確かめてみてください。
コードポジションの取り方のセンスって作曲編曲にとって、とっても重要な気がします。
 
昔誰かが、”アレンジは周波数の積み木だ”みたいなことを言ってましたが言い得て妙だなと思いました。
 

 

*noteで有料記事の配信もやっていますのでぜひのぞいてみてくださいね。

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作曲、最初の仕事の掴み方と広げ方(noteでの配信)

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 今日はフリーランスの僕が、どうやって作曲の仕事をゲットしてきたかを僭越ながら書こうと思います。 
結論から言うと、しつこくデモを定期的に送ってしかるべき相手に聴いてもらう、自分のやりたい音楽、得意な音楽を担当している担当者、ディレクターや発注者と会えるパーティーや飲み会に頻繁に顔を出して覚えてもらう。これに尽きると僕は思います。
 
 僕が最初に仕事をゲットしたのはもう20年近く前のこと。
習いに行っていた作曲教室の同じ生徒さんがゲーム音楽をすでに仕事にしていて、繁忙期にその方から仕事をいただいたのでした。
まぁ、これは偶然というか運がよかったというか。自分でつかんだというか、運よく転がり込んだ仕事でした。だけどそれだけでは食べていけません。
 
・・・続きはnoteにて有料配信でみられますのでよろしかったらご覧ください♪

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